1column

パリ、サン・ジェルマン大通り34番地のディプティック1号店は、イタリアのルネッサンスやフラマン派の2枚折りの絵画のように大通りに開かれています。3人の創始者はこの場所で美しいオブジェを販売することにし、ディプティックと名付けました。
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「Diptyque」の「i」と「y」はメゾンのスピリットと同じくいたずら好きで、その綴りは頭を悩ませます。綴り間違いがあまりに多かったので、当時の電話帳には2つの綴りで掲載されていたほどです。それでもディプティックという言葉はどんな言語でも美しく響きます。シックに、多様な表情を持ち、詩的で、美的で、グラフィカルです。




彼のカリグラフィーのセンスが墨を使った筆致に現れています。ディプティックは直線的でシンプル。それに偶然という名のつまづきが、文字のあいだの無秩序を作り出しました。予期せぬ出来事は、最高のエッセンスとなるのです。結局のところ、言葉を解読する必要はありません。黒地に白で書かれたメッセージは明白です。


創業当初のディプティックのテキスタイルには、ローマ皇帝近衛兵の兵士の盾(プレトリアン)が描かれたものがあります。戦士ではなく古代文化を愛するディプティックの平和主義な創業者たちは、この盾をラベルにしました。中央には香炉の形の大紋章が置かれ、創業者たちの新しい職業であるパフューマーを象徴しています。


3人は友達の紹介で出会いました。クリスチャンヌは芸術学校を卒業し、デスモンドは絵を描いていました。非常にシックなイギリスブランドの依頼でテキスタイルや壁紙にモチーフを描いていた2人は、友達を通じてイヴ・クエロンに出会います。イヴは銀行でのキャリアを捨てて演劇の道に進んでいました。
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3人はすぐに意気投合。写真で見るよりもずっといたずらな若者たちでした。1961年には大胆なプランでこれまでになかったようなブティックを創業。3人は直観のままに、好きなことだけをやりました。ディプティックが発展しても3人の友情に影を差すものはありませんでした。この変わらない友情から生まれたクリエーションが世界中に広がっています。
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